【山岳での行方不明者捜索活動に対応する為に】
近年、山岳での行方不明事案に関して犬の活用が注目されつつあります。昨年末にも、兵庫県西宮市消防本部より捜索依頼があり、2日間で5頭の救助犬が活動しました。
しかし、私たち民間団体にとって、山岳での知識や技術を学ぶ機会は極めて少なく、知識不足や技術不足が時にはハンドラーや犬の身を危険にし、また犬の能力を最大限活用出来ないということにも繋がります。
平時から公的機関と連携が可能となり始め、社会的背景からも山岳での捜索案件が増加してきている今日、ハンドラーの能力を向上させる為、国内外で活躍している救助活動のプロフェッショナル(佐藤孝洋氏、熊澤隆氏)を講師に招き、2日間のセミナーを開催しました。
また、平成30年7月豪雨災害時のような大規模災害では、一団体のみの対応力では至らないことも多く、それぞれのノウハウを持ち合わせ、補い合いながら対応していかなければ、本当の意味での捜索救助活動は実施出来ないと感じています。災害救助犬の運用を標準化させていく為にも、救助犬関係者との横の繋がりをもち、今後の連携について話し合いました。
セミナーでは、山岳救助に必要な知識およびロープ技術を学びました。結び方から、傾斜の降り方、引き揚げ方など盛り沢山の内容に、多くの受講者は付いていくのに精一杯でしたが、先進的な海外では犬を扱うハンドラーにも必要な知識として認知されており、学習必須項目として組み込まれているほどです。
今回、講師の皆様はじめ受講者の皆様、そして日頃より支えて下さっている支援者の皆様のご協力とご理解によりこのようなセミナーが実施出来ました。本当にありがとうございました。次回は、ステップアップとして実際に災害救助犬と共に山岳でのより効率的な活動方法について学びたいと考えています。
これからも、予期せぬ事態にいつでも対応出来るように、備え、犬と人が共生出来るより良い社会となる為に精一杯努めて参ります。
今後とも応援宜しくお願い致します。