【山形県鶴岡市土砂崩れ 活動総報告】
12月31日未明に発生した山形県鶴岡市の土砂崩れにつきまして、被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。
12月31日、災害の報道を受け山形県庁及び鶴岡市に災害救助犬の出動に関して打診いたしました。
14時頃、鶴岡市防災安全課から正式に要請を受け、17時30分、災害救助犬2頭(太陽:ラブラドールレトリバー、陸:ジャーマンシェパード)と隊員2名が山形県鶴岡市に向け本部を出発いたしました。
翌日、2023年1月1日3時頃、鶴岡市消防本部に到着。
地図を見せてもらいながら情報共有をして頂き、消防による先導の元、現場入りしました。
現場到着後、すぐに捜索要請となり、北東北捜索犬チームSRDTさんと連携し、救助犬3頭が捜索活動を行いました。
その後朝7時に行われた現場での共有会議では、今後も災害救助犬の反応を確認しながら掘り進めていく方針が示され、要請に迅速に対応出来るよう現場にて待機致しました。
11時30分頃、現場指揮本部から要請があり、救助犬3頭が捜索。顕著な反応はなかったものの、犬が強くにおいを取った場所は確認でき、救助犬の反応を情報の一つとしてお伝えさせて頂きました。
15時、北東北捜索犬SRDTさんが現場を離脱、私たちは現場での待機を継続しました。
現場では優先順位の高い場所の瓦礫除去が重点的に進められ、私たちは夜間要請にも対応出来るように備えながら犬と隊員の休息を図りました。
翌日1月2日5時40分、救助犬2頭とともに再度現場入り。現場は、瓦礫の除去が終わり、土砂をかき出す作業が中心となる中、救助犬による検索の要望も出てくるかもしれないという状況だった為、引き続き要請に備えました。
8時07分、行方不明者2名の発見が確認されました。
今回の災害は、高さ54M、幅100Mに渡り土砂が崩れ10棟が巻き込まれ、2名の方が行方不明となりました。被災した時間帯から、ある程度の範囲は絞れていましたが、瓦礫や土砂の堆積が深く、その範囲の中で優先順位をつけることが難しかったこと、また、土砂の流れ方や被災状況から見た消防の見解をより確かにするために、救助犬の反応が重視されました。
海外では、救助隊の側で救助犬も帯同しています。日本でもそのような状況が当たり前になってほしい。まだ多くの課題はありますが、今回の災害対応では、一歩、目標とする社会に近づくことが出来たと感じています。
早期に救助犬の要請をご判断頂きました鶴岡市防災安全課の皆様、現地までの誘導や車両待機場所、また十分な捜索時間の確保など、スムーズに救助犬の受け入れをして頂きました鶴岡市消防本部はじめ山形県内各地の消防の皆様、警察、自衛隊の皆様大変お世話になりました。
また、活動期間中応援してくださった皆様本当にありがとうございました。
救助犬、隊員ともに怪我・体調不良はありません。
今後も災害に備え、また救助犬が一つの手段として運用される社会になることを目標に活動を続けてまいります。
応援の程よろしくお願いいたします。
※有事平時の救助犬の活動へご支援ください。
https://donation.yahoo.co.jp/detail/5020012